重量の限界に挑むウエイトリフティング

一瞬に全力をかけるウエイトリフティングの世界

ウエイトリフティングの歴史は古く、その原型は重たい石を持ち上げるシンプルな力比べの競技です。
現代ではバーベルを用いて、自らの体重の2倍以上の重さのバーベルを床から一気に頭上へ持ち上げ、その重量を競う競技になっています。
バーベルを持ち上げるにはただ力があればいいというわけではなく、筋力、集中力、スピード、気合、バーベルを持ち上げるその一瞬のために全てに全力をかけるのがウエイトリフティングという競技です。

シンプルだが過酷、選手達のパフォーマンス

バーベルを持ち上げるという、言葉にすればシンプルな競技ですが、実際は厳しいルールと自分自身との過酷な戦いになります。
ウエイトリフティングは2種類の持ち上げ方があり、前半はスナッチ、後半はクリーン&ジャークと分けられています。
これらをそれぞれ3回ずつ行い、成功した最高重量の合計を競うというルールです。

前半に行われるスナッチは、床から一気に頭上へ持ち上げる種目です。
制限時間は名前を呼ばれてから60秒であり、それ以上を超えると失格となります。
また、頭上に持ち上げてからも、両肘がまっすぐの状態で一定時間キープした後、審判の降ろせの合図があるまで上げ続ける必要があります。
このスナッチに失格した場合、次のクリーン&ジャークに進むことができません。

後半に行われるクリーン&ジャークは、バーベルを肩まで持ち上げて止めて、次の動作で頭上に持ち上げる種目です。
一度肩で止めて、体の反動を利用して持ち上げるので、スナッチよりも重いバーベルを持ち上げることができますが、肩へ負担が大きく、骨折する可能性もある危険な種目でもあります。

限られた時間の中で一瞬のために最高のパフォーマンスを引き出す選手達の姿を見ることが、ウエイトリフティングの魅力です。

注目は中国などのアジア勢

ウエイトリフティングの強豪国は中国で、特に女子選手に注目が集まっています。
リオデジャネイロ2016大会では7階級中3階級を制するという目覚ましい活躍です。
男子も負けておらず、男子69kg級ではアテネ2004大会からリオデジャネイロ2016大会まで4連覇を果たしています。

重量級はソビエト連邦や東欧が強く、上位の座を守り続けています。

日本人選手も期待大

小柄な日本人選手はウエイトリフティングに不利と思われますが、軽量の階級で優秀な成績を収めている選手もいます。
53kg級の八木かなえ選手や女子58kg級の安藤美希子が好成績を収め、これからの活躍に期待が高まります。
男子も61kg級の糸数陽一選手が2017年の世界選手権で2位となり、オリンピックでの活躍が楽しみな選手です。

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