日本のお家芸「柔道」

日本生まれのオリンピック競技

柔道は1964年東京オリンピックで初めて正式競技として採用されました。
10メートル四方の畳の上で4分間、お互いに技を掛け合い勝利を目指します。

技は全部で100種類あり、68の投げ技と32の固め技に分けられます。
投げ技は、背負い投げ、大外刈、巴投げなど豪快な技が多いです。
固め技は、寝技と呼ばれる抑え込み技、腕挫十字固などの関節技があり、派手さはありませんがしっかりと決まれば相手は抜け出すことが容易にはできません。

お互いの技の読み合いや、スキをついて大技を決めたりなど、一瞬で試合展開が変わる勝負である柔道は、日本が誇る国技です。

一本をとるための4分間

柔道で狙うのは技を決めての一本での勝利です。
技が決まっても一本とはならない場合、技ありと判定され、試合時間が終了した時に技ありの判定をもらっていれば優勢勝ちになります。
しかし、全ての柔道選手が狙うのが、技をキレイに決めての一本勝ちです。
圧倒的に相手を制す一本勝ちは、試合を見ている方も爽快で気持ちがいいです。
勝利を掴むために選手達は、投げ技、固め技を駆使して一本を取ろうと奮起します。

相手の体勢を崩し、豪快に投げて相手の背中をつける技もあれば、寝技をかけ、20秒相手を押さえ込み一本を取る技もあります。
自らの得意な技を出すために駆け引きをして一本をもぎ取る、死力を尽くす4分間が柔道の見どころです。

ヨーロッパ勢が全階級で強豪

フットワークが軽く、スピードで相手を翻弄する軽量級、パワーとスピードの両方を併せ持った中量級、パワーで相手を圧倒する重量級、これらすべてにヨーロッパ勢がメダル争いに食い込んできます。
柔道の競技人口は多く、ヨーロッパ、アジア、中南米など様々な国に強豪選手がいる状況です。
日本も負けてはいないのですが、強豪に勝つためにはしっかりとした戦略を練る必要があります。

厚い選手層で金メダルを目指す

日本は選手層が厚く、オリンピックに出場する機会をつかむこと自体が難しいです。
男女すべての階級で目覚ましい活躍をみせる選手がいます。

女子52kg級の阿部詩選手は、豪快に投げて一本を取る柔道で2018、2019年世界選手権連覇を成し遂げています。
阿部詩選手と兄妹である男子66kg級の阿部一二三選手は、背負い投げや袖釣り込み腰で一本を取る柔道が魅力の選手です。
リオオリンピック優勝経験のある男子73kg級の大野将平選手は、内股や大外刈りで一本を狙う正統派な戦い方をしています。

3人の選手を見て、日本の柔道の特徴として挙げられるのが、一本を取る柔道にこだわりを持っていることです。
確かに、技を豪快に決めて一本を取ることが美しい柔道かもしれませんが、技ありを狙うことも立派な戦略です。
多様化する戦い方で、世界に負けない柔道でメダルを獲得してくれることを期待しています。

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