広いコートを二人で守るビーチバレー

二人の連携が勝利へのカギ

バレーボールのコートよりも少し狭いコートですが、コートを守る人数はたった2人だけの競技がビーチバレーです。
バレーボールから派生し、海辺で楽しんでいたものが競技化されて現在に至ります。

2人で行うため、攻撃をする側はいかに相手のいないところにボールを落とすか、守る側は後ろにいる選手が声掛けをしてしっかりと戦況を見て的確な指示を出せるかが勝利のカギになります。
バレーボールのように狙っているところにスパイクを打たせないようにネット際で跳ぶという戦略は必要がなく、いかにラリーを続けて相手を誘導してスパイクを打ち込むかが重要です。

21点先取の3セットマッチで試合は行われ、ビーチバレーの大きな特徴として、屋外で行われるため選手達に危険がない場合は、雨天でも強い日差しの中でも試合が開催されることです。
風の影響や日差しが照りつける中など、屋内で行われるのとはコンディションが全く違うので、選手達はそのような状況にも気を配る必要があります。

選手の大型化が進む

競技として始まった頃は、選手の体格に大きな差は特にありませんでした。
最近は男子で2m10cm、女子でも1m90cmを超える選手が出てくるなど、バレーボールと遜色がないスキルの高い大型の選手が増えてきたことで、スパイクやディフェンスの技術がかなり上がってきています。

そのため世界レベルとなると、ガンガンと打ち合いながらもラリーが続く試合が展開されて、見ごたえのある試合が増えてきました。
選手全体の競技としてのレベルがだんだんと成長している競技です。
今後の世界大会で、以前では考えられなかったようなプレーをするチームが現れることが期待できます。

アメリカとブラジルが強豪だが徐々に変化も

発祥の地がアメリカということもあってか、ビーチバレーに馴染みのあるアメリカが世界の中でも最も強くメダルの獲得枚数も多いです。
次に多いのがブラジルですが、最近ではロシア、ノルウェー、カナダが優勝争いに入ってくるなど、強豪の顔ぶれに変化が訪れそうです。

男子の注目選手は、ノルウェーのアンダース・モル選手とクリスチャン・ソルム選手のペアで、特にモル選手は身長が2mあり、運動能力も高く、ソルム選手とのコンビネーションもバッチリです。

女子では、カナダのサラ・パバン選手とメリッサ・ヒューマナー・パレデス選手のペアが2019年のワールドカップで優勝と目覚ましい活躍です。
パバン選手はバレーボールの元カナダ代表選手として活躍していて、ビーチバレーに転向後も優秀な成績を収めています。

進む大型化に苦戦する日本

選手の大型化が進み、小柄な日本人選手には少し不利な状況にありますが、戦い方を工夫することで試合に望んでいます。

男子の高橋巧選手は、身長179cmとバレーボール選手としては小柄ですが、砂の上とは思えないほどのスピードと強烈なスパイクを武器にしており、ビーチバレーに身長は関係ないということを自らのプレイで証明しています。

女子の村上めぐみ選手は、身長165cmのワールドツアー最小最強プレーヤーとして注目を集め、正確なディグ、巧みな攻撃が彼女の武器です。

選手各々が自分の武器を見つけ、研鑽してビーチバレーの世界に挑んでいます。

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