車いすバスケットボールの魅力・見どころ
車いすバスケットボールは、下肢に障がいのある人でも楽しめるスポーツです。
名前の通り、ゲーム時の移動手段は足ではなく車いすを使います。
選手は通常のバスケットボールと同じ広さのコート、そして同じ高さのリングで試合を行うため、ぱっと見のルールは普通のバスケットボールとなんら変わりません。
足ではなく車いすを使うというのは機動力に欠けるのではないかと思われがちですが、実は通常のバスケットと遜色ないレベルで激しい攻防戦が魅力のスポーツでもあるのです。
車いすに乗ってのプレーとなるため当然車いす同士の衝突もありますし、場合によっては転倒する可能性もあります。
そんな激しいフィールドの中で車いすで素早く駆け回り、時には切り返してフェイントをかけたり、相手の隙を見て的確なポイントにパスを出すなどの駆け引きは見る側も惹きつけられます。
車いすバスケットボールでは、通常のバスケットボールとは異なるルールがいくつかあります。
たとえばダブルドリブル禁止、ボールを持った状態で3回漕ぐとトラベリングなどです。
また、ゲームによっては障がいのレベルに応じて選手ごとに持ち点が変わり、障がいが重い選手も十分に活躍できるチャンスが与えられます。
試合時は通常の車いすではなく、競技用の車いすに乗ってプレーしますが、自身が扱いやすいように規定範囲内でカスタマイズすることも可能です。
自分の足となる道具の準備を整えて、テクニックとチームワークで勝利を掴みに行く、気迫あふれるプレーの数々は見ていてとても迫力があります。
車いすバスケットボールは障がいのある人だけでなく、健常者も車いすに乗ってゲームに参加して対等に勝負ができるため、障がいのある人との共存の大切さをより強く感じさせるスポーツでもあります。
車いすバスケットボールのイベント情報
車いすバスケットボールは、全国各地でさまざまなイベントが開催されています。
日本車いすバスケットボール連携(JWBF)主催のもと大会が頻繁に開かれており、国内だけではなく世界の強豪チーム相手に戦う日本選手の勇姿を見ることもできます。
過去にはパラリンピックの正式種目として車いすバスケットボールは行われましたが、2024年のパリパラリンピックでも車いすバスケットボールは競技種目になっているため、その出場をかけた予選リーグも2024年のはじめに開催予定です。
また、こうした世界的なイベントだけではなく、市町村単位でプロの車いすバスケットボール選手を招いての講演や実演、体験会も頻繁に実施されています。
車いすバスケットボールの楽しさを知り多様な絆を深める目的で、子どもから大人までを対象にイベントが開かれているため、興味がある方は参加してみるのもよいでしょう。