内村航平選手を筆頭に男子の体操競技が近年、活躍をするようになりました。
体操競技は非常に難しい技が披露されますが、体操にはどのような歴史があるのでしょうか。
体操の歴史
体操は古代オリンピックからあるスポーツでした。現代の体操競技となったのはドイツで誕生したといわれています。
1811年、体育教師が生徒を鍛えるために体操場を作りました。平行棒や水平棒が使われ、現代の体操競技の原型になったそうです。
その後、ドイツ国外にも広がりスポーツとして競われるようになりました。
1881年、器械体操普及のためベルギーにオランダ、フランス、イタリアの代表が集まり作られた組織が現代の国際体操連盟の母体となります。
1896年に開催されたアテネオリンピックの正式種目としてつり輪や平行棒、跳馬、鉄棒、あん馬の5種目が行われました。
その後、男子はゆかを加えた6種目、女子は跳馬、段違い平行棒、平均台、ゆかの4種目となり、現代に至ります。
日本の体操の歴史
日本の体操の歴史も古く1830年頃に藩の兵隊の訓練として導入されたのが始まりです。体操をしていた兵隊の運動能力が高かったころから軍隊の訓練にも採用されましたが、時間がかかることから訓練からは外されます。代わりに学校教育で体操が採用されることになりました。
1932年に開催されたロサンゼルスオリンピックから参加しましたが、結果は参加チーム中、最下位の5位となってしまいます。この結果をバネに国際大会への参加を増やし、体操競技の底上げを図りました。
その成果となって現れたのが、1952年のヘルシンキオリンピック。このオリンピックで日本は初のメダルを獲得することができました。ここから日本の黄金時代が始まります。
1960年のローマから1976年のモントリオールまでの5大会で連覇を達成しました。
しかし、黄金時代に陰りがみえてきます。以降のオリンピックでは金メダルを取れなくなり、1996年のアトランタ、2000年のシドニーではメダルも獲得できなくなります。
その結果、企業の体操部は相次いで廃部となり、体操人気も低迷していきます。
状況が好転したのが2004年のアテネで28年ぶりに男子が団体優勝を果たしました。それを足掛かりに北京、ロンドンでは銀メダルを獲得。リオデジャネイロでは団体の金メダルを獲得し、東京でのメダル獲得も期待されています。
日本には必要な器具を揃えた体操教室があり、学校でも器械運動が必須なので海外に比べ環境が整っています。この環境が現在に繋がっているのでしょう。